明日、5月5日は日本では「こどもの日」ですが、アメリカでは多くの人が「Cinco de Mayo(シンコ・デ・マヨ)」のお祝いで盛り上がります。
スペイン語で「5月5日」という意味のCinco de Mayoは、もとは1862年5月5日にメキシコのプエブラ州での激戦において、当時負けを知らなかったフランス軍からメキシコ軍が奇跡的に勝利したことを記念する日なのですが、現地メキシコではさほど大きなお祭りではないのに、なぜかアメリカでは各地でメキシコの料理や音楽、ダンスなどを楽しむイベントやパーティーが開催され、全国的にCinco de Mayoで盛り上がります。
このCinco de Mayoをはじめ、アメリカに住んでいるとヒスパニック系の文化がアメリカ人の日常にかなり浸透していることに気づきます。それもそのはず、現在、アメリカの全人口の約18%はヒスパニック系で、2055年には約25%にまで増加すると予想されています。
アメリカの学校では、日本人が学校で英語を習うように、スペイン語が教えられていることが多いため、アメリカ人の大半はスペイン語の基礎知識があります。そのため、アメリカ人との日常会話の中でも、よくスペイン語が出てきます。日本人が「Thank you!」「OK!」「Bye!」などを外来語として日本語の会話の中でも使う感覚ですね!少し例を挙げると、
Thank you=Gracias(グラシアス) Hello=Hola(オラ) Friend=Amigo(アミーゴ[男性])又はAmiga(アミーガ[女性]) Party=Fiesta(フィエスタ) Nap、Rest=Siesta(シエスタ) などがあります。このような単語を、英語の会話の中にちょこっと取り入れたりします。 “I’m off to Fiesta tonight. Do you want to come?”「今夜フィエスタ(パーティー)行くけど、一緒に来る?」 “I’m so exhausted… I need siesta”「めちゃめちゃ疲れた・・・シエスタ(昼寝)したい。」 などなど。スペイン語を入れるとお茶目に聞こえたり、冗談っぽく聞こえたり、会話術として様々な効果があります。
また、よく使われるフレーズもたくさんあります。例えば、アメリカで有名なTaco Bellというメキシコ料理のファストフードチェーン店のコマーシャルでチワワがはなった名台詞「Yo Quiero Taco Bell(キエロ・タコ・ベル=タコベル食べたい)」や、映画「ターミネーター」での名台詞「Hasta la Vista, Baby!(アスタラヴィスタ、ベイビー!)」などはアメリカ人では知らない人はいないでしょう。
他にも、お友達を家にお招きした時にはよく「Mi Casa, Su Casa(ミ・カサ、ス・カサ)」というフレーズを使います。もともとはMi casa es su casaというフレーズで、英語にすると「My house is your house」、つまり「私の家はあなたの家です。(だから自分の家のようにくつろいでリラックスしてね)」という意味になります。 このように、英語の勉強をしているとその国に浸透して、その文化の一部となっている異文化についても学ぶことがたくさんあります。英語の勉強は語学の勉強だけでなく、現地の文化や歴史についても知識を深めていくことが大事だと気づかされますね。 Sun Mihall, Hiromi
コメント